この渦巻き模様は、古代ケルト人たちが使っていた神聖なシンボルです。
今回はこの3つの渦巻き模様「トリスケル」について調べてみました。
トリスケルとは
トリスケル(triskele) は トリスケリオン(triskelion)やトリプル・スパイラルとも言われており、三脚巴(さんきゃくどもえ)のデザイン元になったと考えられています。
この模様はケルト人が使っていたシンボルで、アイルランドに行けば古代遺跡にはもちろん、装飾品や建造物、様々な商品のパッケージ等にも使われています。
この遺跡「ニューグレンジ」は約5000年前の遺跡ですが、素晴らしい技術で作られています。
1年でもっとも日の出から日没までの時間が短い日のことを冬至というのですが、その冬至の明け方に太陽の光が羨道(せんどう・・・横穴式の古墳で棺を納める部屋へ通じる道)に真っ直ぐ入り、部屋の床をわずかな時間だけ照らすように建設されています。
墓所だと言う説が優勢ですが天文学が関係した施設だとも言われていますね。
墓所だと言う説を詳細に論破する本も出版されてますが、現在もどちらが正しいのかの結論はでてません。
まぁ、どちらの説にせよ太陽が非常に重要なやくわりを持っていたようですね。
※ちなみに現在のニューグレンジ遺跡は崩れていたものを修繕した姿ですが、その大胆な修繕に賛否両論あるようです。
トリスケルの持つ意味
トリスケルは渦巻き(スパイラル)が3個集まってくっついたものです。
この渦巻き模様は太陽が当たる位置に描かれている事が多く、太陽エネルギーの象徴といわれています。他の文明や宗教でも太陽への信仰・崇拝はよくありますが、ケルト人達も太陽に様々な意味を見出していたようですね。
その他にも意味をもっていて、成長や進化・復活の象徴でもあります。
ちなみにケルト人は関係ないでしょうが、この渦巻き模様や似たような模様は世界中の様々な巨石・遺跡にも存在しています。
ケルト人達の文化では3と言う数字に特別な力があるとされていて、何かと3がでてきます。
渦巻き模様が3つ合わさったトリスケルはケルトの三位一体の女神の象徴であり、より神聖なものとしてあつかわれます。
回転する渦が3つ集まることで月の満ち欠けを表したり、回帰運動(かいきうんどう…天体が公転などで元の位置に戻る運動を繰り返すこと)をする太陽を表現しているみたいですね。
ケルト系キリスト教にも三位一体のシンボルとして写本に記されています。
最後に
以前紹介したトリケトラも似たような意味を持っているようでしたので、派生系になるのかと思います。まぁ、どっちが元になったのかはわかりませんが。
とりあえず分かっていて欲しい事は、回転が非常に重要と言う事ですね。
漫画「スティール・ボール・ラン」のジャイロ・ツェペリも言ってたし…。
映画とかドラマとかでもファンタジー要素があったら探してみると面白いです。世界で大人気のマーベルにもS.H.I.E.L.D.の最高司令部や基地にトリスケリオンという名前が出てきます。
アイルランドに行ったらそこら中にごろごろあるけど、日本じゃ街中で見る機会はあまり無いかと。でも街を歩いてるとたまに関連するものが見つかることもあるんですよね。
テンション上がっちゃう!
三脚巴についてもまた調べて書きます。
しかし三脚巴のイラストを見たときの衝撃はすごかったわ……。