三脚巴
三脚巴(さんきゃくどもえ)はマン島とシチリアのシンボルです。
日本では三脚巴・三脚巴紋(さんきゃくどもえもん)とも呼ばれ、世界ではトリスケリオン(triskelion)・トリスケル(triskele)などと呼ばれます。
その抜群のルックスから一度見ればなかなか忘れる事は出来ないでしょう。
2019年の大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~」のロゴにも使われています。
マン島とシチリアの三脚巴
左がマン島の三脚巴 右がシチリアの三脚巴です。
シチリアの方は凄いインパクトだ!真ん中の顔はゴルゴン(メドゥーサ)です。
この三脚巴には紋章学における正式なルールがあって
- 足の付け根を中心にしてくっつける
- それぞれ120度の角度
- つま先の向きは時計回り(右回り)
と決まっているそうです。
旗や紙幣に使われるぐらいですから、しっかりしてます。
紙幣や旗にも書かれていますが、マン島には有名なモットーがあります。
それがこのQUOCUNQUE JECERIS STABIT(クォークンクェ・イェーケリス・スタービット)です。
これはラテン語なんですが、日本語にすると「投ぐればいずくにでも、立たん」と言います。
つまり「投げられても、すぐに立ち上がってやるぜ!」という不屈の闘志を表してるんですね。
マン島の国民は強そうだなぁ。
三脚巴とトリスケル
トリスケルについては当ブログでも紹介してるのでそちらを見てください。
この渦巻き三つのトリスケルと3つの足のものは同じ種類と考えられています。
新石器時代などはるか以前から存在が確認されている、渦巻き三つのトリスケルが元になって生まれたといわれています。
島を見渡せば右回り、左回り
もしマン島に旅行に行く機会があれば、街の中をよーく見てみてください。
本当に色んな場所に三脚巴が描かれています。
CC-BA-SA Stephen McKay 出展: Geograph® Britain and Ireland
こんな建物にまで三脚巴が!
上の建物はマン島のラクシーという所にある、1854年に建築された世界最大の木製水車「Lady Isabella(レディ・イサベラ)」ですが、こんなのはまだまだ序の口。マン島に行けばもっと見つかりますよ!
建物はもちろんの事ですが、街灯とか看板とか、あとは町で売っている商品とかにも見る事ができます。
しかしこの画像の三脚巴、少々気になる。なにかおかしいんじゃないか?
画像の三脚巴に注目してみてください。
これ左回りですよね!?
正式には右回りだけど左回りになっているやつもあるんだなー・・・もしや隠された意味があるのでは!?
なーんて思ったら、実はこのレディ・イサベラに関しては、製作時のミスらしいです。
ちくしょうなんてこった・・・!
でも島の中には他にも逆向きになっている三脚巴があるんですよね。
もしかしたら何らかの意味があって逆回りなのかもしれないけど、理由は良くわかりません。僕の中では製造時ミスった説が有力なのですが、いつの日か知ることが出来たら追記します。
最後に
世界中にも様々な三脚巴・トリスケルが存在しています。
ドイツのフェッセンやデーラウなどでもこの紋様は使用されています。
三脚巴やトリスケルなどで画像検索してみると大量にバリエーションが出てくるから、探してみるのも面白いですね。
他のケルト模様もチェック!