伝統音楽の道 第2回 「伝統音楽ってなに?」

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ハープを弾く人

ケルト系民族の伝統音楽

ケルト音楽といっても、ケルトっていう名前の国や地域があるわけじゃない。

過去に存在していたケルト民族と呼ばれた人々の文化や伝統が残る地域、そこから発信された民族音楽が発展、継承されていった音楽を総称した物、それが「ケルト音楽(ケルティックミュージック)」と呼ばれている。

 

このケルト音楽という言葉は自然発生的に生まれたものではなく、音楽産業により比較的近代に作り出された言葉だ。

 

現在、ケルト音楽には代表的な地域が存在している。

それはアイルランド・スコットランドなどで、とくにアイルランド音楽(アイリッシュミュージック)が該当する。

 

伝統

伝統について辞書を引いてみると以下の通り。

「伝統」……昔から受け伝えて来た、有形・無形の風習・しきたり・傾向・様式や、その精神的な面。
 
昔から伝わってきた様式とその精神を継いだ音楽、それが伝統音楽だということか。
 
ヨーロッパの広範囲にいた古代ケルト系民族は、文字を持たない文化なので生活様式や歴史はもとより、音楽の事も分からない事だらけだ。
 
しかし口承で伝えてきたその精神は、様々な形で現代に受け継がれている
 

伝統音楽

ケルト系音楽シーンの中心はやはりアイルランド(とその周辺)だ。
なので基本的にアイルランド伝統音楽やスコットランド伝統音楽が多くを占めている。
 
でも別に他の地域の音楽がダメという訳じゃない。アメリカには大量のアイルランド系移民がいるしね。
 
イングランドやウェールズやマン島などのブリテン諸島(イギリス諸島とも)を構成する場所にも伝統音楽はある。
 
そしてこれらの音楽が世界に広がり、いまでは様々な地域からアイリッシュなどのケルト系民族音楽の様式・精神を受け継いだ音楽が生まれ続けている。
 
flookブライアン・フィネガンが過去のインタビューで言っていた言葉がある。
 
「伝統として入ってきたものは、伝統として出て行く」
 
これこそがまさに、伝統音楽の真髄ではないだろうか。
 
 

最後に

最初に発生した音が音楽になったのはいつだったのかは分からないが、気が遠くなるほど昔の事だということだけは確かだ。

そこから発生した音楽が、発展・継承して行き様々なジャンルが生まれた。

 

そんな色んな音楽がある中で、アイリッシュミュージックに出会い、自分の中にケルト系の伝統音楽が入ってきた。

僕の中に入ってきた伝統音楽もまた、伝統音楽として誰かに伝える事が出来る日が来るのを信じて、毎日楽しく音楽をやって行きたいと思う。

 

始めて音を音楽にした過去の偉大なる存在に、最大級の感謝を送る。

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