伝統音楽の道 第7回「学んで楽しむ伝統音楽」

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伝統音楽を学ぶ

アイルランドやスコットランド等の伝統音楽、ケルト系音楽と呼ばれる事も多いこの音楽には実に様々な楽器が使われている。

 

その様々な楽器の中で、僕がティンホイッスルというアイルランド音楽の定番楽器を手に入れたばかりの頃に思った事がある。

「ふひひ……、これで今日から伝統音楽演奏者だぜ」

お分かりいただけただろうか…。

当時の僕が極めて愚かだったということを。

 

学ぶ事で始まる伝統

楽器は演奏者に大変正直だ。

ティンホイッスルと同じような穴が6つの笛なんて、世界を探せばいっぱいある。もちろん日本にも存在している。

 

例えばジャズ奏者がティンホイッスルを吹いたとする、笛からはきっとジャズが流れ出すだろう。クラシック奏者が吹けばクラシックが流れ出すに違いない。

もちろんアイルランド音楽のプロが吹けばそれはアイルランド音楽になるだろう。

 

それぞれの音楽には特徴がある。そういった特徴などを理解しないで演奏しても目指した音楽にはならない。

 

伝統音楽らしさを出すには、それに合った演奏方法の練習と、伝統音楽についての勉強が必要不可欠というわけだ。

楽器がちょっと出来たくらいでは、「伝統音楽奏者です」なんてどや顔はやめたほうがいい。

 

とりあえず最初は、色んな曲を聴くことから始めてみよう。

 

心で理解する伝統

僕はFlook(フルック)が好きだ。そしてメンバーの中のカリスマ的フルート、ホイッスル奏者Brian Finnegan(ブライアン・フィネガン)が大好きだ。いつの日か彼らのような音楽が演奏したくてティンホイッスルを買ったんだ。

でも好きな曲は難易度が高すぎて出来ない。出来ないと面白くない。面白くないから練習時間が減る。

このループにハマリ、毎日の練習時間がだんだん少なくなっていった。

 

そんなある日、僕はケルトの笛屋さんというホイッスル販売サイトを見ていると、ブライアン・フィネガンのインタビューを日本語訳したものを見つけた。

そしてそこで、僕が伝統音楽との関わり方を変えるきっかけを得た。

興味があればぜひ見て欲しい。いや、無くても見て欲しい。

 

他の記事にも何度か書いてるけど、このインタビューの中で「伝統として入ってきた物は、伝統として出て行く」という言葉が出てくる。

これを読んだとき自分が伝統音楽について何も知らない、ということに気付いた。

伝統だのケルトだのとただ騒いでいただけだった。

 

 

伝統音楽らしさを出すためには、テクニックだけでなく伝統を感じ取る心が必要だ。

だが人によって演奏スタイルは様々。

僕はまだまだ分かってないので上手く言葉に出来ないが、色々聴いているうちに「言葉」でなく「心」で理解できるはずだ。

それがいつになるのかは分からないが……。

 

ようこそ、伝統音楽の世界へ

子供のときからアイルランド音楽やってる両親の元で英才教育されましたとか、周りから見ても分かるぐらいにあふれ出る音楽センスを持った天才君とかは、ほっといても大丈夫。

でも大多数の人はそうじゃないし、日本ではなかなか伝統音楽の情報を集めるのも大変だ。

 

楽器とかまともにやった事無いけど、ケルト音楽にはちょっと興味有り。

そんな過去の僕みたいな人にも、伝統音楽の世界はいつでもWelcome

 

今は日本でもレッスンを受ける事は出来るし、ケルト音楽のサークルなんかも結構あるみたいだ。地元付近を捜してみれば案外あるかも。

英語ができるなら、Skype(スカイプ)で現地の人に習うという手も使えるし、YouTubeにもレッスン動画や音源もあるから独学でも結構何とかなる。

 

まだ始めてない人はとりあえず始めてみよう!

 

好きに楽しむ伝統音楽

色々偉そうに書いたが僕はまだ「これが伝統音楽です」なんて人に教えられるほどの演奏はできないし、詳しくない。

だからいつになったら伝統ってやつが理解できるのかもわからない。

 

ただ、いままでやってきて1つだけハッキリわかった事がある。

伝統音楽は楽しめばいい。楽しくやれば上達も早いということだ。

 

ケルト系伝統音楽の世界に正解は無いようだから、好きに楽しませて貰おう!

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