はじめに
2017年は日本とアイルランドの間での外交関係樹立60周年という記念の年。
アイルランドの文化である聖パトリックスの日(St Patrick’s Day、セントパトリックス・デー)を祝うパレードも年々規模が大きくなってきている。
行ったことある人も多いんじゃないかな?緑色の衣装を体のどこかに身につけたり、川を緑に染めたりするやつ。
NHKの連続テレビ小説「マッサン」でも、バグパイプやティンホイッスル等の楽器が使われてるし、コブクロによるソチオリンピックのテーマソング「今、咲き誇る花たちよ」でもティンホイッスルが使われている。
2012年にはHARMONICA CREAMS(ハモニカクリームズ)が、スペインで開催される世界最大級の国際ケルト音楽祭「フェスティバル・オルティゲイラ」のコンクール にてアジア人史上初優勝を果たした。
日本でもケルト圏の国で通用するレベルの奏者・バンドも増えてきたなー。
こうして書いて見てみると思うけど、実はすでに始まりだしてるんじゃないか?
新たなケルト音楽ブームっていうやつが。
でも「ケルト音楽大好きっス!」って言う人にはあまり出会わない。
商業ベースのケルト音楽は軌道に乗ってきているけど、やっぱり一般レベルではまだまだマイナージャンルから抜け出せていない感じがする。
でも逆に考えれば、まだまだ成長するジャンルって事だよね、「ケルト音楽」ってやつは。
昔からそうだけど、ケルト民族の歴史がまだよく分かってない部分が多いこととか、島ケルトと大陸ケルトの問題とか色々あって「ケルト」に関わる色々な事は常に揺らいでいる。
まぁ、そんな事情も伝統音楽には良いスパイスになるんじゃないかなと思う。
それに、わからない事が多いからこそケルトに関わるあれこれは面白いんだ。
この「伝統音楽の道」を読んだ人達がちょっとでも興味を持ってくれたら嬉しい。