アイルランド音楽とは
アイルランド音楽(アイリッシュミュージック)は、アイルランドの伝統的な音楽です。
アイルランドはケルト人が渡来して現在にいたりますが、アイルランドで生まれた文化などと融合して独自の音楽文化へと発展しています。
よくケルト音楽として一括りにされてしまいますが(特に日本で顕著)アイルランドの人々の中にはそうした括りに忌避感を持っている方も多いので配慮が必要です。
※ケルト音楽という言葉自体が、近年の音楽業界によって作られた言葉です。
生活に密接に関わる音楽
アイルランドでは様々な場所で音楽が聞こえてきます。ステージやアイリッシュパブ、家庭の中やそこらの路上など音楽はどこにでも溢れています。
アイルランド人が特にすきなのが、パブでのセッションです。楽器を持ち寄って演奏しながら飲んで、歌って、ダンスを踊ります。
昔はおもに自宅などで行われていたようですが、セッションを歓迎するパブが増えた事によって、現在の主流はパブでのセッションとなっています。
※もちろん現在も自宅でやってるし、道端でもよくやってます。
伝統音楽も口承で伝えられていますが、やはりアイリッシュで大きなウェイトを占めているのがリールやジグなどのダンスミュージックです。
伝統音楽
アイルランド伝統音楽は口承で伝わってきたので基本的に楽譜がありません。
楽曲によっては楽譜が存在するものもありますが、口承で伝えられてきたので時と場所や演奏者が違えば異なってきます。
さらには演奏したときの状況や気分によってリズムなどが変化していきます。
曲ごとの基本的なメロディーは存在しているので、あとは演奏者しだいです。
アイルランド伝統音楽を演奏するときにはほぼ全ての楽器が同じ旋律を演奏します。色々な楽器が演奏できるのであれば、ひとつの曲を覚えたら他の楽器でも演奏可能です。
楽器
伝統音楽の場で好んで使われる楽器は色々あるけど、よく見られるのが……
フィドル(バイオリン)、フルート、ティン・ホイッスル、アコーディオン、コンサティーナ、イリアン・パイプス、テナーバンジョー、ギター、バウロン……など
これらが定番楽器です。でも同じ音域で演奏可能なものであれば基本的に何でもいいです。
でもセッションによっては楽器が決まってる所もあるので要チェック!
アイルランド音楽を学ぶ
基本的に楽譜が無いので演奏を聴いて耳で学びます。耳コピというやつですね。
同じ曲を何度も聴いてメロディーを覚えましょう。YouTubeなどで曲名で検索すればたくさんの動画が見つかりますので音源が用意できないのであれば良いお手本になります。
もし近くにアイリッシュパブなどがあれば行って見るのも良いと思います。セッションをやっているということは楽器が演奏できる人たちが集まると言う事なので、仲良くなれば教えを請うこともできるかもしれません。
パブでのセッション
演奏が出来るようになればセッションに参加する事も可能です。
一見無秩序にやっているように見えてもセッションには場所ごとにルールがあります。
誰でも参加できるオープン・セッションと、参加できる人が限られるクローズド・セッションがあります。まずはその場所のルールを確認してからです。
通常のパブでのセッションは演奏できることが最低条件です。練習がしたければそういった目的で開催されるセッションもあるので、探して参加しましょう。
当たり前ですがアイリッシュパブはお店です。こういった場所を設けてくれた店主に感謝しながら何か注文しましょう。